プログラマのための数学LT大会 第2回に参加してきました!

本日は定時に上がって以下の勉強会に参加してきました!

techplay.jp

参加者募集していた時には普通のオーディエンス枠は埋まっていたのでブログ枠で参加させていただきました。ということでまとめブログをサクサク書いていきます。変なこと言ってたりしたらごめんなさい。

ちなみに現時点ですべてのスライドが公開されているわけではありません。公開されたものから順に貼り付けていきます。

LT 1 : プログラマのためのトポロジー入門 〜 山手線は丸いのか?

発表者は佐野 岳人さん。

www.slideshare.net

山手線が丸いか、中央線と「同じ」かという問題定義から同相であるか、同相かどうかを調べる指標として単体複体のホモロジー群の定義、計算をしていきました。地道な単体複体のホモロジー群の計算をしているのを久々に見てて懐かしいでした。球やトーラスなどの代表的な図形のホモロジー群の計算あり。 ちなみに本当ならZ加群なんだけどレベルを下げてイメージをつかみやすくするため今回はR上の線形代数として話をすすめていました。それゆえにバウンダリ準同型写像を行列表現してそれベースで議論を進めるというアプローチができたんだと思います。

ちょうどいいレベルでとても面白く話が聞けました。

ちなみに、Rのままでメビウスの輪ホモロジー群の計算とかはどうやって展開するんだろう?という意地悪な疑問はツイートしないほうがいいですかね。 (2017/7/20 8:18) 佐野さんから直接リツイートいただきました(佐野さんありがとうございます!)。メビウスの輪は円周とホモトピー同値なため円周と同じ議論、すなわちRのままでも議論できるとのことです。実際幾つか文献漁ってたらそうだということを確認しました。 メビウスの輪はねじれているからホモロジー群もZ/2Zみたいにねじれるだろー、と思い込んで書き込んだのが事の発端でした。ちなみに下記ブログによるとクラインの壺がZ/2Zの要素を含んでいるみたいです。

peng225.hatenablog.com

LT 2 : 計算するということ

発表者はおおとやさん。

計算機の停止性などについてのお話がメインだったと思います。 大変申し訳ありませんが、私がこの分野についてかなり門外漢なため詳細なコメントができずにここで終わらせていただきます。。

LT 3 : 四則演算で描くドット絵 正N角形

発表者は荒木義明さん。

小学生向けのプログラミング素材として、sinやcosみたいなものを使いながら図形を描くためのプログラムについての紹介でした。 エクセルを使ってマクローリン展開の計算を再現していたのはすごかったですが…ちょっとフローが複雑でした。。

しかし、これ本当に小学生がついていけるかどうかは別としてなかなか面白かったと思います。 Excelで作った仕掛けは…githubには公開しづらいですかね。

LT 4 : ゆるふわ情報幾何学

発表者はYEさん。

正規分布の計量についての話。正規分布の近さを問題定義として、計量について定義してそこから正規分布の計量と話を進めていきました。しかし、時間がなかったのか正規分布の正確な計量が紹介されず、肝心な「国語と数学の遠さ具合」を計算できていなかったのが残念でした。 あ、この計量は一般的な分布間の距離として定義される Kullback–Leibler情報量とは関係あるのでしょうか。。。

LT 5 : 有理ホモトピー論とコンピュータ

発表者は若月駿さん。

すみません、一言で言うと難しかったです。。。有理ホモトピー論自体がよくわからずそもそもその定義がどんなものなのかが理解できていません。。。ただ、連続的な幾何バリバリな有理ホモトピー論がminimal Sullivan algebraを使うことでコンピューター上で例を計算しやすくなりました!っていうのがすごかったと思います。幾何とかコンピューターで具現化無理だろとか思っていたクチなんで。。。

LT 6 : プラレールでつくる論理回路

発表者はAkama Hitoshiさん。

speakerdeck.com

プラレールを使って論理演算(ANDとかORとかXORとか)を再現すると言う話でした。実はプラレールはBDDの話に焼きなされました感がちょっと強かったと思います。ただ、BDDと違って入力値を複製できないなどの制約がかかるため、そう言う意味ではまんまBDDではないんだなと言うことがわかりました。

LT 7 : 行列の固有値固有ベクトル

発表者は根上春さん。

行列の固有値固有ベクトルの定義・計算、応用例など丁寧に話されていたと思いました。基本的な定義とか計算は全然苦ではなかったのですが、応用例、特にネットワークのクラスタリングについてはちょっと理解が仕切れませんでした。 グラフ上のラプラシアンがどうしてこういう形か?みたいなのが個人的にぴんとこなかったり、隣接行列の固有値を使えば何がわかるのかがもう少し詳しく知りたかった感があります。

ちなみにこれですかね、グラフのラプラシアン

www.slideshare.net

これを後で読んで見ます。なんでこれが必要だったか。これを使うと何が嬉しいのか。

Deep Spectral Clustering Learningは…ちょっと勉強したいです。というかDeepでないやつも知らないのでその辺りも勉強します。。。

LT 8 : 線形分類器

本日は都合が合わず発表中止となりました。。。

LT 9 : そろそろ数式お絵描きの話でもまとめておくか

発表者は鯵坂もっちょさん。

スライドなしでライブコーディングでLTしてました。数式に対応するグラフがアニメーションで動くと理屈抜きでおおって思います。驚きのれんぞくでただただ楽しかったです!

https://www.desmos.com/calculator/vypskkl2vd

総括

自分の勉強不足なため全てを理解することはできなかったですが、こんな世界があるんだーという知見は得られたと思います。今度は半年後あたりにやるみたいなのでその時は自分も登壇したいと思います。ちょうどアルゴリズム系で面白いネタ持っているんで。 ちなみに親知らずネタはこの勉強会の定番のフリなんですかねー。